カウンセラー コラム

「習慣のパワー」 ~3つの領域の習慣が人生を変えるかもしれない~

2019年11月6日

突然ですが、皆さんはどのような「習慣」がありますか?

 

「習慣」とは「長い間繰り返し行ううちに、そうすることが決まりのようになったこと。学習によって後天的に獲得され、反復によって固定化された個人の行動様式(大辞泉より)」を意味しますが、テキサスA&M大学の研究によると人の行動の三分の一から二分の一は習慣だと言われています。

 

ここで、ある実在した人物の働きぶりを紹介したいと思います。仮にAさんとします。

 

 

 

Aさんは、何よりもお客様を第一に考えるビジネスパーソンでした。睡眠を削ってでも、お客様の提案に向けて準備をしていました。最後の最後まで追い込むことが大事で、そうすればなんとかなるという思い込みが強く、いつも仕事に追われていました。

 

そんな仕事ぶりのため、家族との会話は少なく、相談があっても疲れから話を聴けていない状況が続いていたそうです。

 

Aさんは、いつの間にか、「短い睡眠(HEALTH領域)」「ギリギリまで追われる仕事の仕方(WORK領域」「家では風呂に入り寝るだけLIFE領域」という習慣が身についてしまっていました。

行動の背景には「男は仕事で家族を支えるもの」「最後まで追い込むのが良い仕事で成果を生む」といった考え方がありました。

皆さんはこのAさんがこのまま働き続けたらどのような未来があると思いますか?

Aさんはそんな生活を約10年近く続けた結果、体調を崩し、自ら半年の休職を申し出ることになります。

 

Aさんはこの出来事がきっかけで、自分の習慣を徹底的に見直すことを始めます。

「もう、こんな思いはしたくない。長く元気で働き続けるために何をすればいいんだろう。周りに心配かけないためにもどうすればいいのだろう」という想いからでした。

Aさんは、まず自分が多少忙しくなっても、これだけは維持できれば元気に働き続けられるだろう習慣を決めて復職と同時に実行に移し始めたそうです。それは「毎日の睡眠を7~8時間」とるということでした。そのためにベッドに入る時間を23時30分と決めました。
はじめはその通りいかない時もありましたが、それでも十分な睡眠をとると、次の日は仕事の生産性が高いことを実感できたため、自然にその気持ちよさを求めて習慣化していきました。

 

 

 

次に取り組んだのが、仕事の進め方です。「もう追われる仕事はしたくない」という想いからいろいろ考えたようです。

そうはいっても仕事はたくさんあるし、新しい課題に挑戦することも必要な環境の中でどうすればいいのかを考え、たどり着いた行動習慣が、「来週の仕事の準備は、前の週の金曜日には終えているように準備する」でした。

そのために1週間の時間の配分を、半分は今週の仕事のため、半分は来週以降の仕事のためと目安を決めてスケジュール管理をするようしました。

 

これも、また最初はなかなか出来ないこともありましたが、少しずつ改善しながら出来るようにしていきました。
ここまで習慣を変えてくると、仕事が自然と楽しくなり、「仕事に追われる自分」から「仕事を追う自分」になっている状況になっていきました。

 

そして、家族を大切にするために、もう一つの習慣を決めました。それは「1週間の内で3~4日は家で午後7~8時の間に、みんなで晩ご飯を食べる」でした。そのために、帰る時間を6時半と決めました。

 

この習慣は自分だけの都合でなかなか決めにくい要素もあるので、急な要件などに対しては柔軟に対応していったそうです。この習慣をいつしかAさんにとって最も優先度の高い時間になっていったそうです。

 

Aさんは、今どのような日々を送り、どのような人生になっていると感じますか?

 

「習慣」の持つパワーはとても大きいものがあります。

日々の積み重ねが人生を大きく変えていきます。

 

では、どうすれば良い習慣が身につくのでしょうか?

 

習慣化に関する書籍や動画学習コンテンツは世の中にたくさんあります。最近は習慣化を支援するアプリも出ていて、以下のようなことを助言、支援している傾向がありそうです。

 

・自分の良い状態イメージする(WORK・LIFE・HEALTHの観点で)

・良い状態をキープする重要な思考や行動習慣を明文化する(悪い影響を与えている習慣も分析する)

・できれば小さいことから始める(脳の抵抗を減らし、継続性を維持するために)

・一つのことから始める

・行動に焦点を当てる(行動の先の結果に焦点を当てない)

・週4日以上行える行動にする

・「〇〇が起きたら△△するという」ように習慣化のタイミングを決める

・周りに宣言する

・出来たかどうかをチェックし可視化する

・約2か月継続させる(※習慣化にかかる期間としてロンドン大学で検証)

・但し、習慣化する期間は人によって違う

・出来ないことがあっても責めずに改善し続ける

 

皆さんは、組織や自分のビジョンや目標に向かって日々努力されていることかと思いますが、非常に変化が激しい社会慣環境の中で、思い通りにいかないことも少なくないと思います。そのような環境下でも、日々が充実していれば、明日への活力を失いにくいのではないでしょうか。

 

プロ野球選手だったイチローさんは、「大きな結果を生み出すのは、結局は毎日の積み重ねでしかない」と言います。

今年70歳になる歌手の矢沢永吉さんも「やっぱり大事なのは積み重ね」と今も日々のトレーニングを欠かさないそうです。

 

米国の心理学者・哲学者ウィリアム・ジェームズは名言を残しています。

心が変われば、行動が変わる。行動が変われば、習慣が変わる。習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、運命が変わる」と。

 

このコラムを読んでいただいた方、よかったら「WORK・LIFE・HEALTH」の観点で、今の自分の充実度を振り返ってみてください。そして、続ける習慣、見直す習慣を考え、出来ることから、小さなことから始めてみてはかがでしょうか。

その先の、2か月後、半年後、1年後、10年後、今より充実した日々を送り、より豊かな人生を送っているあなたが居るかもしれません。

 

参考書籍:
スティーヴン・ガイズ 『小さい習慣』, ダイヤモンド社
DaiGo 『超習慣術』, ゴマブックス