産業医 コラム

口と歯の健康~むし歯や歯周病を放置せず、日々の生活習慣の中で予防しましょう~

2018年6月11日

8020ハチ・マル・ニイ・マル)運動

8020運動は、平成元年(1989年)に当時の厚生省と日本歯科医師会が提唱し始めた「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という歯科口腔保健施策です。

歯が20本以上あれば、ほとんどの食事を不自由なく食べることができると言われているので、「一生自分の歯で食べよう」という標語を数値目標化したものといえます。

 

8020ハチ・マル・ニイ・マル達成率

平成元年の運動開始当初は7%程度でしたが、平成23年では40.2%、平成28年では51.2%に増加し、2人に1人は達成している状態です。

■歯の状況(20本以上の歯が残っている人の割合)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考:厚生労働省 統計情報・白書 平成28年歯科疾患実態調査

 

8020ハチ・マル・ニイ・マル)を達成するために

「8020」を達成するには、歯の喪失の二大原因であるむし歯歯周病の対策がポイントになります。

むし歯

口の中の細菌、糖分の摂取、歯や唾液の性質、などが複雑に絡み合って発生します。
40歳以上の年齢においても約4割はむし歯が原因で歯が抜かれています。
大人のむし歯の特徴は、歯の根面のむし歯、歯の詰め物の裏側のむし歯が多いことです。

歯周病

歯と歯茎の境目に歯垢、歯石がたまり、そのなかの歯周病菌が歯茎に炎症を引き起こし、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、歯がグラグラしたり、抜けたりする病気です。
初期の段階では自覚症状がなかなか出てきません。

次のような症状があったら歯周病の可能性があります。

☑朝起きた時に、口の中がネバネバする
☑歯みがきの時に出血する
☑硬い物が噛みにくい
☑口臭が気になる
☑歯肉が時々腫れる
☑歯肉が下がって歯と歯の間にすきまができてきた
☑歯がグラグラする

また次のような方には、歯周病が起こりやすいことが知られています。

☑45歳以上の方
☑喫煙者
☑妊娠中
☑糖尿病にかかっている方

 

普段からやるべきことは?

■基本の歯磨き
食べたら磨く。特に、就寝前は時間をかけて丁寧に磨きましょう。

<歯ブラシの使い方>

参考:8020推進財団 ホームページ


■デンタルフロスや歯間ブラシの習慣を

歯と歯の間の歯垢は歯ブラシだけでは落とせません。

■定期的な歯科受診と早期治療
日々のセルフケアに加えて、プロによるケア、つまり年2~3回の定期検診や歯のクリーニング、歯石除去などを行うことがとても大切です。

■口の中にあった歯磨き剤を使う
フッ素配合、知覚過敏対策用、歯周病用など、さまざまな種類の歯磨き剤があります。
自分の口の中の状態にあわせましょう。かかりつけの歯科にて相談するとよいでしょう。

■歯ごたえのある食事やガムを習慣に
よく噛むことは唾液の分泌を促すだけでなく全身にさまざまな効用をもたらします。
小魚やセンイ質の多い野菜などをすすんで食べましょう。

■禁煙を心がける

喫煙が歯周病、および歯の喪失の要因として重要視されています。

 

おわりに

歯の喪失が少なく、よく噛めている人は生活の質及び活動能力が高く、運動・視聴覚機能に優れていることも明らかになっています。放置せず日々の生活習慣の中で予防しましょう。

参考:

厚生労働省 e-ヘルスネット>歯・口腔の健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth

8020推進財団 ホームページ
http://www.8020zaidan.or.jp/index.html