産業医 コラム

適正飲酒のすすめ~「適正飲酒」で美味しいお酒を楽しく飲みましょう!~

2018年11月1日

お酒の適量は?

厚生労働省の示す指標は、ガイドライン「健康日本21」の中で「節度ある適度な飲酒」を以下のように定義しており、これが一般的には適量と言われています。

注)ただし、女性や高齢者、飲酒後にフラッシング反応(少量のお酒で顔などが赤くなる反応)を起こす人は、これより飲酒量を少なめにすること

 

健康日本21では“生活習慣病のリスクを高める量(1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上)を飲酒している者の割合“を減らすことが目標となっています。

参考:厚生労働省 「健康日本21」(アルコール)(https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5f.html

適量飲酒の10か条

厚生労働省のガイドライン以外にも、アルコール健康医学協会では、お酒の適正な飲み方やマナーの周知を目的として、「適正飲酒の10か条」を定めています。

其の一

 談笑し 楽しく飲むのが 基本です

其の二

 食べながら 適量範囲で ゆっくりと

其の三

 強い酒 薄めて飲むのが オススメです

其の四

 つくろうよ 週に二日は 休肝日

其の五

 やめようよ きりなく長い 飲み続け

其の六

 許さない 他人(ひと)への無理強い イッキ飲み

其の七

 アルコール 薬と一緒は 危険です

其の八

 飲まないで 妊娠中と 授乳期は

其の九

 飲酒後の 運動・入浴 要注意 

其の十

 肝臓など 定期検査を 忘れずに

 参考:公益社団法人アルコール健康医学協会「適正飲酒の10か条」(http://www.arukenkyo.or.jp/health/proper/index.html

アルコールでの失敗は言い訳にならない

アルコールが脳機能に作用することによって、酔いはもたらされます。
脳機能への影響は広範囲に及び、感情の抑制が効かなくなったり衝動的になったりすることがあります。
飲酒が原因の暴力行為もニュースで耳にする機会が増えてきています。

職場におけるアルコールハラスメントにも、厳しい目が向けられるようになっています。
また、飲酒運転に限らず、酒席での以下のような行為が法的に処罰される事例も増えてきているようです。

  • 脅迫して無理矢理飲ませた→強要罪
  • 酔いつぶす事を目的に飲ませた→傷害罪
  • 飲酒強要し急性アルコール中毒となった→過失傷害
  • 飲酒強要し急性アルコール中毒で死亡させた→傷害致死
  • アルコールハラスメント行為をあおった→現場助勢
  • 泥酔者を放置した→保護責任者遺棄
  • 泥酔者を放置して死亡させた→遺棄等致死傷

参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol

おわりに

アルコールは、節度をもって楽しく飲むこと
適正に飲めば、心身のリラックスに役立ちます。また、一部の生活習慣病の改善には、良い効果も期待されます。

 アルコールを飲むときは、マナーを守り、他者への配慮を忘れないこと
アルコールは良好なコミュニケーションの助けとなります。しかし、無礼講ではありません。一緒に飲む人たち皆が楽しめるように、節度をわきまえる事が肝要です。

 アルコールは、絶対に睡眠薬代わりにしないこと
睡眠導入剤や精神安定剤は、代謝経路が明確であるため、必要に合わせて内服をすれば、安全に使うことができます。安易にアルコールをこれらの薬の代わりにしようとすると、依存症など、重大な事態に陥ることがあります。アルコールは、脳の一部には抑制的に働いても、他の領域を興奮させ睡眠の質を一層悪くしたり、容易に依存を形成しやすくしたりします。

皆さんも「適正飲酒」を実践することにより、美味しいお酒を楽しく飲み、健康で幸せな生活を過ごしましょう。