産業医 コラム

生活習慣病を予防して健康寿命をのばしましょう!

2019年8月7日

 

生活習慣病とは?

生活習慣病とは、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が深く関わり、発症の原因となる疾患の総称です。

日本人の死因トップ3であるがん脳血管疾患心疾患、さらに脳血管疾患や心疾患の危険因子となる動脈硬化症糖尿病高血圧症脂質異常症などはいずれも生活習慣病です。

健康寿命とは?

健康寿命とは、WHO(世界保健機関)が2000年に提唱を始めた概念で、心身ともに健康で介護などを必要とせず、日常生活に制限なく自立して生活できる期間のことです。

日本人の平均寿命と健康寿命の差が、男性で約9年、女性で約12年もあることが問題になっています。つまり、一生のうち「不健康な期間」が約10年もあるということです。

かつて国民病と言われた結核やエイズに代表されるような感染性疾患は、生活環境や衛生状態の改善、抗生物質に代表される治療法の進歩により克服されて、日本人の平均寿命は世界トップクラスに大きく伸びました。近年では、これらに代わって日本人の死亡要因の51.2%が生活習慣病に起因している可能性があると言われています。

健康寿命をのばすためには生活習慣病の発症や重症化を予防して、いつまでも健康を維持する事が大切です。生活習慣病は環境や生まれつきの遺伝的な要素だけでなく、生活習慣が深くかかわっている研究結果がいくつもあります。日頃から健康的な生活習慣を心がけて生活習慣病を予防し、健康寿命をのばしましょう。

生活習慣病予防のために良い生活習慣を

1.適度な運動をする

普段から元気にからだを動かすことで、糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、足腰の痛み、うつ、認知症などになるリスクを下げることができます。

まずは、+10(プラス・テン)から始めましょう。
+10(プラス・テン)とは、「今よりも10分だけ多くからだを動かそう」という取り組みです。

メタボや軽度の生活習慣病の方も、ぜひ+10(プラス・テン)をしてみましょう。
+10(プラス・テン)が毎日の習慣になれば、内臓脂肪が燃焼して腹囲や体重が減少したり、高血圧や脂質異常、高血糖が改善したりします。
理想は、歩くことと同程度のきつくない運動を1日に30〜60分、週3回以上行うことです。安全で効果的にからだを動かすために、健康運動指導士など専門家に相談してください。

2.バランスの取れた食事を規則的にとる

朝食のエネルギーで元気な1日をスタートしましょう。主食、主菜、副菜を組み合わせてバランスよく、腹八分目をまもり、野菜多めのメニューにしましょう。塩分の取りすぎは、高血圧による循環器疾患だけでなく、胃がんのリスクも上昇させます。
食塩の摂取量の目安は男性が8g未満、女性は7g未満です。生活習慣病予防の観点から必要な野菜の摂取量は1日350gです。日本人は1日100g不足していると言われています。

3.喫煙をしない

たばこの煙には、ニコチンやタールをはじめ、約200種類の有害物質約70種類の発がん物質が含まれており、これらの物質が悪影響を及ぼし病気を引き起こします。受動喫煙の問題も深刻です。国は望まない受動喫煙防止のため、2018年7月に「健康増進法の一部を改正する法律(改正健康増進法)」を成立させました。

この改正健康増進法は、「施設等の類型・場所に応じ、施行に必要な準備期間を考慮して、2020年東京オリン ピック・パラリンピックまでに段階的に施行する」ことになっています。あなたも2020年を契機に禁煙してみませんか?

4.飲酒は控えめにする

アルコールの影響は肝臓だけでなく全身に及び、さまざまな健康障害をもたらします。
適度な飲酒量は、1日平均純アルコールで20グラム程度です。
(ビール中びん1本、日本酒1合、チューハイ350ml、ウイスキーダブル1杯)
女性や飲酒後にフラッシング反応(※1)を起こす人はこれより飲酒量を少なくするべきとされています。節度ある飲酒を心がけましょう。

5.十分な睡眠をとる

個人差はあるものの、1日6〜8時間の睡眠をとりましょう。日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番です。
睡眠不足や睡眠障害によってさまざまな生活習慣病が増悪するメカニズムが明らかになってきています。

 

おわりに

これらはどれも1つ1つは特別なことではありませんが、すべてを実行するのはなかなか難しいと思います。
少し意識を変えるだけで毎日の習慣が変わり、その積み重ねが健康寿命をのばすことに繋がりますので
一度ご自分の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。